電脳コイル

電脳コイル、見始めてみた

まだ登場人物も詳しい設定もよくわかっていないが、
このアニメ面白い。

秀逸なのは世界観

IT技術が現在よりも発達していて現実世界と限りなく近い形で表現されている。
よくあるアニメや映画のパターンは現実と電脳の世界が密接にリンクしていて
相互作用を及ぼすような世界。
しかし電脳コイルはもう少しリアルというか
あくまで近未来の色がある。
現実と電脳はあくまでも干渉し過ぎず
現実の世界にすっぽりと電脳の世界が覆いかぶさっているかのようなイメージ。

街並みや文化レベルは現実と差はなく、電脳にまつわる技術だけが発達している。
ここの加減がどうにも絶妙で、くせになる。
世界観でいうとデジモンロックマンに近い。攻殻機動隊ほど未来感はない。

もう10年前の作品で、当時の自分は14歳
やさこたちと近い年齢で視聴していたが
25歳になった今見ると少し違う目線で見れる。
登場人物たちがあくまで小学生だというところが、大人たちの評価につながっている理由のひとつかもしれない。

電脳コイルの世界はどくとくな作画で描かれる。
淡い色彩・細くかぼそい線で描かれる世界はどこか哀愁がただよっており、
ミライミライしない素朴な外観を持つ大黒市の情景は、
平成生まれの子供たちが過ごしてきた幼い記憶を思い起こさせるような
なんとも懐かしい感覚を覚える。

電脳×心霊現象という構図も度々出てきて
世界観にITや人間の力だけでは解明しようのない不気味で不思議な力を感じさせられる点もある意味で面白い。
論理で構成される電脳の世界と
感覚で近くされる心霊の世界が重なる時、
その結末はきっと幾分ロマンチックなものになるんじゃないか。

全26話と短めな作品なので
IT好き、電脳好きな方は是非見てみてほしい。